ここは、とある河川敷――。
その誰も寄りつかない草むらの奥で、3人のホームレスが身を寄せて暮らしていた。

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とにかくお金がない。稼げもしない。そもそも稼ぐ気すらとっくにない。
彼らは日がな一日、この草むらに建てられた段ボールとブルーシートのハウスで、気ままにすごしていた。

 

そんな彼らのもとに、ある日、1人の女性――澪が現れる。
彼女は、初対面のホームレス達に、いきなりお金を差し出した。

 

「親から受け継いだお金なんですが、良かったら……」
と、どんどん積み重なる札束。その額、¥100,000,000。

 

驚くホームレス達。「そんなうまい話が」という一方で、背に腹は代えられぬ、気づくと札束を掴んでいる。
彼らは、この積み重なった1億円を、自由に使って使って使いまくることに。

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お金さえあれば――？　お金があっても――？

 

懐も心もとうに底をついた彼らが、1億円を大胆に切り崩しながら、崩れた人生を立て替えていく、群像出納譚。